腕を大きく振ることもなく、足で地を蹴ることもなく、たらたらとスロージョギングをしていたら、「江戸時代とか、日本人の走り方ってどうだったんだろう」と思いました。
スロージョギングをしていると、なんとなく「えっほ、えっほ」という駕籠(かご)かきを想像したりもし。
そういえば、巷のどこかでナンバ走りとかいうものが流行していたような……。
という訳で、日本人の走り方を少し調べてみることにしました。
まずはナンバ走りから。
・
Wikipedia「ナンバ走り」より
日本の江戸時代飛脚の走り方といわれており、これにより飛脚は1日に数十km、場合によって100km以上を走ることが出来たとされるが、その走法は失伝しているためその真偽は不明である。
ナンバ走りの走り方の基本は「右手と右足、左手と左足を同時に出す」ところであるが、飛脚の走り方は当然映像などは残っていないため推測することしかできず、実際に飛脚がそのように走っていたのかについては見解が分かれている。
武道家・武道史研究家の高橋賢は、「江戸時代においても、ナンバは訓練された特殊な動きで、昔の一般の日本人がこのような動きをしていたのではない」という説を提唱している。
ナンバ走りの実際や、それが江戸の一般的ご先祖様たちの動きだったのかは不明のようです。
ただ、Wikipedia「ナンバ走り」の外部リンクから、興味深いサイトを発見してしまいました。
・武術研究稽古会 修武堂
http://www.h6.dion.ne.jp/~bokuden/index.html
上記サイトの
『「歩み」と「走り」の身体伝承』はとっても興味深いです。
身体の所作やしぐさ、感覚等の伝承に関する考察も面白いですし、日本人の所作に関する多くの資料もまた興味深いです。
また、イタコが弟子入りした際の伝承の様子が掲載されているのも貴重です。
ぼくは青森出身ですが、このような詳細な記録ははじめて見ました。
そして。
なんと。
上記サイトには
『武術書に見る「病を去ること」3』でもちょっと触れている「願立剣術物語」の全文が掲載されているのです。スゴイ
・武術史アーカイブ「願立剣術物語」全文
http://www.h6.dion.ne.jp/~bokuden/theme_9.html
ところで、日本人的走りですが、同じくWikipedia「ナンバ走り」の外部リンクにある以下のページが参考になりました。
・日本人の歩き方
http://web.sugiyama-u.ac.jp/~yamane/kenkyu/2007/aruki07.pdf
乱暴にいえば、草履を履いての前傾つま先立ちというか、つま先重心の走りだった様子。
また、江戸的小走りといえば、時代劇などで女性スリ師が小走りで走り去るあの感じ、ですね。
試しに、着物姿だと想像して江戸的女スリ師小走りを試してみたら、あえなく挫折しました。orz
靴を履いていると、どうしてもすり足っぽくなくなり、つま先が妙に上がってしまいます。
今度は、草履を履いて江戸的女スリ師小走りを試してみるつもり。
結局、スロージョギングと日本人的走りは、今のところ何の関係もなさそうです。(^^;