17.末端の操法
人間が立って歩く動物である以上、末端、特に足は非常に重要な意味を持ちます。例えぱ骨盤に顕著なバランスの崩れが認められるとすると、それを支えて立っている足も必ずバランスを崩しているはずです。
逆に足の方にバランスの崩れがある場合、その歪みは全身に波及していきます。
また主訴が肩コリの患者に対して腰から上のバランスを取っても症状は軽減しますが、基盤となる足のバランスがとれていない場合いづれはまた症状が現われて来る事になるでしょう。
人閻にとって手を使わずに日常を送るという事はできません。
人体はどんな微かな小さいうごきでも必ず連動しています。
その意味でも手のバランスを取っていく事は重要になります。
どんな操法でも全身が連動しますが、体幹に近い部位に抵抗を与えて操法を行なう場合、うごきの充実度は末端にいくに従って低下していきます。
逆に末端からうごいた場合、うごきは(末端〜体幹〜末端)と伝わっていくのでより充実したものになるでしょう。
ここでは抵抗の与え方を図示しておきます。(矢印の方向は抵抗を与える方向です)