.指もみ&ゆらしのコツ

 

指もみ〜ゆらし

ぼくの治療の実際は、まずは指もみからはじまります。
足の親指から小指までの指もみが終わると、全身を揺らすゆらしに移行するわけですが、このゆらしで全身の大まかな診断が出来ます。

体全体の重さや硬さが、ゆらすことで容易に把握することができます。

気持ちのよい伸び

ゆらしが終わり余韻も充分に味わってもらったら、患者さんに気持ちよく伸びをしてもらいます。
慣れている患者さんであれば、「気持ちよく伸びをしてみてください」と言いますが、初診の患者さんの場合、「両手を万歳するようにして、気持ちよく伸びをしてみましょう」と、伸びの動きや姿勢がわかりやすいように具体的に指示することが多いです。
とはいえ、中には五十肩等で腕が上がらない、または上げると痛い患者さんもいます。
そんな時は、「腕は上げずに、背筋を気持ちよく伸ばしてみましょう」と指示したりします。

そして、患者さんが気持ちのよい伸びを充分堪能したな、またはしそうだな、と思ったら、、「伸び終わったら、(自分も伸び終わったような気持ちになりつつ)スト〜ンと力を抜きましょう」と指示します。

伸びをする理由と効果

指もみ〜ゆらしまでの心地良いゆれと止めた時の余韻で、患者さんの心と体は充分にリラックスしています。
その状態で行う自発的で動きの自由度が高い気持ちのよい伸びは、操体法の中でもかなり優れた操法だと、個人的には思っています。

この気持ちのよい伸びの最も優れた点は、その動きが自発的でありなおかつ全身が協調的に連動する有機的な動きであること。
このひとつの有機体として、内発的で全身が連動する協調的な動きを導き出すことこそが、操法の核心なのではないかと思ってしまいます。

確認のためのゆらし

ゆらし後の気持ちのよい伸びと脱力が終わったら、再度確認のためにゆらしを行います。
よほどのことがない限り、伸び前にゆらした時より確実に体のゆれは軽くなっていると思います。
身体各部のゆれも滑らかになっていることが確認できるはずです。

 

 

指もみ&ゆらし動画

「3.指もみ」ページに掲載した指もみ&ゆらしのやり方の動画の、そのコツと感覚を解説した動画。